池川佳宏の記録帳

マンガ業界のはじっこで、あまり他の人がやっていない仕事をしていた池川佳宏の記録です。

川崎市市民ミュージアム紀要に2回執筆しました

2020年5月~2022年4月まで、川崎市市民ミュージアムに職員として勤務していました。マンガの仕事ではありませんが、在籍中に当ミュージアムが発行する紀要に2回執筆しましたので、記録しておきます。いずれも下記リンクから送料のみで無償購入が可能です。

 

■『川崎氏市民ミュージアム紀要』 33号(2021年3月発行)

池川佳宏「川崎市市民ミュージアムの所蔵漫画資料の整理・デジタル化とその活用」

www.kawasaki-museum.jp

2016~2019年度に文化庁メディア芸術アーカイブ推進支援事業で外部業者として業務を担当した実施した資料調査・デジタル化をまとめたものです。デジタル化の成果はこちらにまとめられています。『正チャンの冒険』単行本全巻が読めるのはこのサイトだけ!

川崎市市民ミュージアム – 漫画資料コレクション

 

■『川崎氏市民ミュージアム紀要』 34号(2022年3月発行)

池川佳宏「1990年以前の漫画展『前史」 

www.kawasaki-museum.jp

戦後から昭和の終わりまでの、現在ではほとんど知られていない漫画展の黎明期について、いくつかの点を線でつないで紹介してみました。

1956年「日本の風刺絵画」展 (国立近代美術館)
1966年「現代世界漫画展」 (東京日本橋白木屋)
1968年「漫画100年」展 (東京西武百貨店など)
1981年「マンガ博覧会(まんぱく)'81~'83」(3回開催 東京東急百貨店本店 上野の森美術館)
※(おまけ 1988年 「特別展 手塚治虫の世界」(川崎市市民ミュージアム)

戦後揺れ動く「漫画」が示す対象、「漫画」家の自意識、「漫画」への「公」の評価について、それが「漫画展」という形でどのように表出しているのかについて記述しました。

こう言ってはナニですが、博物館の紀要は同人誌への寄稿に近くて、とてもいい経験でした。せっかく博物館に所属しているなら紀要は書かなくっちゃ。